開催校の風景

大阪府立今宮工科高等学校

2012年6月22日 参加 建築系建築設計専科3年生45名、同建築生産専科3年生22名
2012年11月13日 参加 1年生28名
2012年11月29日 建築系列3年生9名、同2年生2名

今宮工科高等学校では3度講座を行いました。

6月22日

関西鉄筋工業協同組合(岩田正吾理事長)は 6 月 22 日(金)、大阪府立今宮工科高等学 校(大阪市西成区、高嶋保校長)で「出前講座」を実施し、建築系の 3 年生 67 人が参加し ました。この出前講座は、組合が社会貢献活動の一環として生徒や学生たちに鉄筋工事の 役割や重要性とともに、鉄筋の組立体験を通じてものづくりの楽しさを知ってもらおうと 2 年前から行っているものです。

当日は組合から岩田理事長をはじめ田浦真一副理事長、中川六雄理事らのほか会員企業 に所属する有資格者の職人 6 人が講師として参加し、生徒たちにハッカーの使い方や作業 の進め方などをていねいに指導していました。

講座の冒頭、高嶋校長が生徒たちを前に「ものづくりを学ぶことは人の役に立つという 価値の高いことを学ぶことだ。プロの技を学び、技能者の誇りを感じ取ってほしい」と挨 拶。続いて田浦副理事長が「鉄筋は建物が出来上がってしまうと見えなくなるが、人の命 を守る体の骨のように最も重要な役割を担っている。私たちは常にプライドを持って日々 仕事をしているが、この出前講座で皆さんと一緒に作業をしていく中で、そうした職人の 心意気を少しでも感じてもらえればうれしい」と挨拶しました。

この後、午前中の講座には建築設計専科の 3 年生 45 人が5班に分かれて受講。DVD を 使った座学に続いて縦横 800 ミリ、高さ 1750 ミリの柱筋を地組し、これを 2400 ミリ間隔 で 3 スパン分の壁筋を結束して組み立てる班(1~3 班)と、2 級検定用モデルの実物大を 組み立てる班(4~5 班)に分かれて作業を行いました。最初はハッカーをぎこちなく使い ながら結束していた生徒たちでしたが、職人の指導を受けながらしだいに手際よく結束作 業を進めていました。

午後の講座では建築専科の 3 年生 22 人が 4 班に分かれて同様の内容で鉄筋の組立作業を 体験しました。講座を終えて生徒の代表が「鉄筋の結束という貴重な体験ができた。引き 続き学校の授業もがんばっていきたい」と謝辞を述べました。

また、今回の出前講座には近畿地方整備局建政部の中野晋藏・建設産業調整官や大阪労 働局職業安定部の五代儀昌幸・職業対策課雇用促進係長ら行政関係者のほか、東京都鉄筋 業協同組合と東京鉄筋工業協会の関係者が見学に訪れました。

11月13日、11月29日

関西鉄筋工業協同組合(岩田正吾理事長)は11月29日(木)、大阪市西成区の大阪府 立今宮工科高等学校定時制で出前講座を実施しました。同校定時制での出前講座の開催は、 1年生を対象にした11月13日(火)に続くもので、今回は建築系の2年生と3年生合 わせて11人が参加し、ハッカーを使った鉄筋の結束作業に取り組みました。

1時限目の開始となる午後5時55分から始まった講座では、最初に組合の戸田裕雄副 理事長が「鉄筋は建物が完成すると外からは見えなくなってしまうが、私たちが普段、直 接鉄筋を触り、結束する作業を通じていかに水平・垂直・斜めに注意して鉄筋を組み立て ているかを体感してほしい。短い時間だが、この講座を通じて少しでも職人の技術のすば らしさを感じてほしい」と挨拶しました。

引き続き、生徒たちは2班に分かれてまず高さ1750ミリの柱筋の組立作業に取り組 み、講師の指導や助言を受けながら真剣な表情でハッカーを使って結束作業を行っていま した。そして、柱が組み上がると今度は二つの柱をつなぐ1スパン2400ミリの壁筋の 組立作業に挑戦し、2時限目が終わる午後7時30分少し前に講座を終了した。

講座終了後の講評で、講師を務めた森山直樹技術部会長は「鉄筋工事は大変な仕事だが、 組み終えた時の達成感は大きい。何事も上達するには時間がかかるが、楽しくなければ続 かないのも事実だ。皆さんも就職したら仕事を楽しく、そしてベテランと言われるように なってほしい」と激励しました。また、同校の根来則義准校長も「建築系で学んでいる生 徒だけに関心も高く、とても気持ちの入った講座だった。この経験をこれからの職業選択 の際の参考にしてほしい」と講評しました。

受講者の声

  • 来年も今宮工科高校に来てくださると嬉しいです。
  • ハッカーの使い方がとても難しかった。
  • 建物はたくさんの鉄筋によって出来ているものだとわかった。
  • 普段は見えないところの鉄筋の授業をして、やっぱり基礎は大事だと思った。
  • わかりやすくとても楽しかったです。普段できないことを出来たので良かったです。
  • 職人技はすごいと思いました。役割の一つ一つが合わさって建設業ができていることがよく理解できました。
  • なかなか難しかった。
  • どうせなら完成させたかったです。
  • 大変勉強になりました。
  • 難しかったです。
  • 面白くない。
  • 楽しかった。こういう仕事もありかなと思った。
  • 圧接も含め普段の授業では出来ない貴重な体験が出来た。
  • 鉄筋の役割や重要性がよく分かった。
  • 講師の教え方がわかりやすく楽しく出来た。


出前講座 最新版パンフレット
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